SSブログ

2013年7月の読書記録 [読書]

いや~猛暑でしたね。
このところ風が心地よくなってきて、本格的に旅に出たくなってきています。
今年はドイツへ…と思っていたのですが、なかなかスケジュールのやりくりがつきません。
しばらくは(遠征もあるし♪)国内で新発見の旅でもしたいなと思っております。

さて7月。こうして見返すと、じっとり汗をかく作品が多いな。
居酒屋をハシゴしたり、屋台でラーメン売ったり、監視されてたり。
「1984年」は初めて読みましたが、読者のハートをがっしり掴む展開にぞくぞくしました。

このころから感想に、新書に対するグチが増えてきているのを自覚しています。
最近の新書は玉石混交で、「当たり」に邂逅するのがちょっと難しくなっている気がするのです。
新刊本もたまに、校正校閲がちゃんとしてなかったりストーリーに粗さが見られたりで残念なことが多い。
せっかく印刷して書店に並べるんだから、もっと丁寧につくり込んでほしいな…

読んだ本の数: 6冊
読んだページ数: 2,198ページ

黄金のローマ―法王庁殺人事件 (朝日文芸文庫)黄金のローマ―法王庁殺人事件(朝日文芸文庫)
「終わりの始まり」という言葉を私はこの人の本で覚えた気がする。とてもドラマチックだけれど、どうにもならない時代の流れ。ヴェネツィアが存在を賭けた戦いに臨むとき、ローマでは壮大な都市計画が走り出していた。前回読んだ際には、この作品の主役は「都市」だと思ったのに、今回は「人」が時代に押し流されつつ恋をしたり夢を見たりすることのほうが印象に残った
読了日:7月2日 著者:塩野 七生


キケン (新潮文庫)キケン(新潮文庫)
楽しかったな、そして懐かしかったな。誰にでも自分の「キケン」体験があるのではなかろうか。もう戻ってこない、でも宝物。最後はホロリと来て、恋愛のほど良い甘さも久々で安心できて、そしてやっぱりラーメンが食べたくなりました
読了日:7月6日 著者:有川 浩


英国一家、日本を食べる英国一家、日本を食べる
食事シーンは想像していたほど多くなかった。でもたまに食べる分量が人並み外れていてびっくりした。テーマを絞った旅行エッセイとして面白く読める。懐石料理を食べるくだりは何だか震えが来て涙が出た。ニュアンスを再現した和訳と装丁が素晴らしく、出版社の底力を感じた
読了日:7月13日 著者:マイケル・ブース


クライマーズ・ハイ (文春文庫)クライマーズ・ハイ(文春文庫)
余計な表現が削ぎ落とされた、スピード感のある文章。「書く」ことが日常であり、特別で神聖なことである「ブン屋」の空気感がビシビシ伝わってくる一方で、それぞれの立場や世代の人が、譲れない、下りられない場所で踏ん張っていて、世界最大の航空機事故であっても自分の足場からの視点でしか眺めることのできない、どうにもならない感じが猛暑・激務の描写とないまぜになって読むたびに心拍数の上がる本
読了日:7月15日 著者:横山 秀夫


一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)一九八四年[新訳版](ハヤカワepi文庫)
いや~読み応えあった。リアルな荒唐無稽。これを1984年よりも前に読んだらどんな気分がしたんだろう。この本がずっと読まれ続けていることと、読んだ人の感想がいろいろであることに何だか希望を感じる
読了日:7月25日 著者:ジョージ・オーウェル


新・現代アフリカ入門――人々が変える大陸 (岩波新書)新・現代アフリカ入門――人々が変える大陸(岩波新書)
現地をよく知る研究者の、とても意義のあるレポートだと思う。ただすごく残念なのが、日本語の文章がとにかく読みづらい。不必要な修飾だけでなく、主述が追いづらかったり助詞が不自然だったり、たぶん言いたいことの半分も入ってこなかったような気がする。植民地、冷戦と冷戦終結、中国の進出、環境問題などなど、簡単には解決し得ない複雑な事情と問題が絡み合って解決にはまだずっと時間がかかるし、時間をかけるだけでなく知恵を絞ることも必要なんだろうなと感じた
読了日:7月31日 著者:勝俣 誠


読書メーター
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。