選んだ道を進め [バルト2018]
タリン港から乗ったフェリー、出港間際にデッキに出てみたら向こうに小さく歌の広場が
この季節の雲間からのぞく青空って本当にきれい
海からフィンランド・ヘルシンキに乗り込んでみました
アレクサンドル2世の像を傾斜した広場に建てるあたり、クセモノ感あり
媚びずに飄々とサバイブする生命力の強さを感じる町でした
今回の旅程、どう考えてもヘルシンキ経由の空路が正解だったのだろうなと切なく思い返しています
乗継ぎの所要時間やら時差やら、すごく遠回りの旅になりました
でも自分で選んだ旅程は、それが正解であろうがなかろうが、全力で楽しくこなして進むしかない
失敗も迷子も遠回りもある旅だけど楽しかった
ヘルシンキは教会運が良く、二度もオルガンの音色を聴くことができました
大聖堂と
岩の教会
旅程も終盤、もう少しだけ遠回りしてから帰国します
ずっとここに来たかった [バルト2018]
じゃあ何で今まで来なかったのかと問われると答えられないのだけれど
エストニアのタリンという地名はずっと、私の心の中で響いていたのでした
大学でヨーロッパの歴史とドイツ語を勉強すると決めたときも、17世紀ベルリンの詩人を追って卒業論文を書いたときも、ずっと鳴っていた
何となく今がそのタイミングなのかな、とふと閃いて旅先に選んでみました
ああ、私は今タリンの街にいる
じんわりと、込み上げてくるものがあります
約30年前にテレビで見た、あの合唱祭と、あの「人間の鎖」の町に来たのだ
「歌う革命」を象徴する「歌の広場」にも行ってきました
舞台と客席と通用口と公園。歌を嗜む人間には無限のわくわく感を起こさせる場所でした。あそこで歌ってみたいし、あそこで合唱を聴いてみたいと、歌好きなら誰もが思うでしょう
小さな路地を迷子になりながら見つけたかわいい公園(まさかの喫煙所として利用されていた)
学生時代、講読のテキストに出てきたエリカの花
気の済むまで歩き回りました
少しずつ、さりげなく夢は叶う
人生で数度めの感慨に浸って、さっきから窓の外をぼへ〜〜っと眺めています
合唱王国のイメージですが、市内に「KARAOKE」の看板を少なからず見かけたのも気になりました
勝手にロケハン [バルト2018]
ラトヴィア・リガにて
市内観光ツアーのバスから見て最も食い付いてしまったのが
ピラミッド型(とガイドされた)の新・国立図書館
ツアー終了後わざわざ歩いて橋を渡り二度見
おそるおそる中に入ってみたところ、吹き抜けに沿って背の高い書棚がずらりと並んでおり、建築としても、そして久々に「図書館戦争」フリークとしても、わくわくするレイアウトでした
ここで攻防戦やってもよかったな〜(話が変わっちゃう)
ユーゲントシュティール推しの町ながら、隠し切れないハンザ臭
重厚な建物と入り組んだ道で東西南北がサッパリ分からず、細い路地も歩き尽くしたような
同時に緑豊かな公園も多く
そして地元民と思しき人々がかなりの確率で公園を通るルートを選んで歩くのも何だか素敵でした
バルト三国で最大の都市
口が避けても言うまいと思ってましたが
もっと暖かい時期にまた来たい…
寒いッス
旅はまだ続きます
ヒンメルブラウ [バルト2018]
天上の靑
よく宗教絵画などに登場する色です
到着した日はこんなにきれいな青空
だったのに…
じっくり街を歩く日は冷たい雨でした
とても熱心なカトリックの国、という印象を受けました
革ジャンにくわえタバコのあんちゃんがマリア像に立ち止まって十字を切っていたり
割とどこにでも十字架が立っていたり
ずっと支配される側だった歴史がそうさせるのか、重いエピソードのこもった史跡も多く、何だか全くカメラを起動するキッカケがありませんでした
ビリニュスの「夜明けの門」にあった祭壇画
ほぼ予備知識なしで訪れた「十字架の丘」に隣接して立つ小さな教会
第一印象が相当派手でどうかな…と思いながら入ったビリニュスの大聖堂(ここは写真撮った)
どれも立ち去りがたい懐かしさのある場所でした
明日は晴れるかな