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伝説は決して死なない [追っかけ(宝塚)]

遅くなりました、感慨無量「蒼いくちづけ」感想です。
どうなんですかね、最近のファン(って言い方もどうかと…)的にはああいう作品、ダメなのでしょうか。もう私はモロにツボだったです。ストーリーも装置も歌も、ある程度のハチャメチャ感を認めざるを得ないものの、それもまた「宝塚観てる」って感じを強く醸し出すというか。
逆に新しいかもしれないですね、あそこまで行っちゃってると。花組若手さんが頑張っている姿もさることながら、そのファンの方々が熱心に観てくださってるのも本当に嬉しかったです(って何様…)。
…と、こんな話をグダグダ繰り返して終わりそうなので、3つの点に整理してお話したいと思います。

単純に作品がよかった
濃くて、どちらかというとキモチわるいくらい濃いこと。純愛であること。複数の恋愛が絡んでいること。昔の話であること。割とあり得ない設定であること。…私が宝塚歌劇に求める要素です。つまり、別世界に魂ごとごっそり持っていかれる感覚。これが、120年前という時代設定の前半だけでなく、2008年という時代設定である後半にまで反映されていて、徹頭徹尾あり得ない世界に浸ることができました。
あとは、「泣かせる(=悲恋)」「笑わせる(=コメディ)」「聴かせる(=歌い上げる)」「魅せる(=ビジュアルに訴える)」が一作に詰め込まれているという点でも、とてつもない良作です。最後、いつの間にヴィーナスがドラキュラを選んだのかが抜けてるのとか、そういう細かな突っ込みどころは置いといて、何だかよく分からんけど大団円! そしてフィナーレ! みたいな流れがホント好き。…褒めすぎかしら。とにかくツボでしたー。

とにかく再演されたことが嬉しくて仕方がない
初演が1987年。宝塚歌劇の歴史の中で、再演に掛けられる作品は数あれど、まさか「蒼いくちづけ」が再演されるだなんて夢にも思っていなかったので本当に嬉しいです。
前にも書きましたが、何となく「紫苑ゆう」って忘れられちゃったんじゃないかというか、我々の中ではすごい伝説なのに、劇団的にはそうでもないのかなーと不遇感を覚えることが多かったのですが、忘れられていなかったばかりか、まだ二番手だったころの隠れた名作が掘り出されて再演される。その昔、こんな作品を書きたいと思わせるようなスゴイ役者がいたこと、こんなギトギトした作品が上演されていたこと、これまで我々がいくら声を大にして叫んでも聞こえなかったのが、聞き届けられたような気がして本当に嬉しかった。
プログラムの解説にも小池先生が書いていたけれど、紫苑ゆうさんが役者として全身全霊をかけたこの舞台から、若手さんたちが何かを学び取ってくれたらもっと嬉しいです。

若手さんが頑張っていた
実はバウホールも初体験だったのですが、開場当初の、若手が新しいことに挑戦するという趣旨に立ち返ったこともあって、若手さんたちの大奮闘を目の当たりにできたのも収穫でした。
普段そんなに大きな役もつかず、膨大な科白も割り当てられないような人たちが、長科白を言ってみたりソロを歌ったり、気がふれた芝居を見せたり未亡人の役をしたり。大劇場作品からしたら正直「まだまだ」と思うところもありましたが、この中から将来の大劇場作品を担うスターさんが生まれるのだと思うと、初演の際もそんな願いを込めて上演されたのかなと思うと、拍手を贈らずにはいられませんでした。

はっ!! あらすじ書いてないですね…。別キャストで3月にも上演してます(モチロン観に行きます)ので、是非ご自分の目で「伝説の作品」を確かめてみてください。


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