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帰ってきた読書記録: 2013年1月 [読書]

毎年お正月には「今年こそ、たくさん歌って、たくさん舞台を観て、たくさん本を読む」と誓います。
でも夏くらいには日々のあれこれに押し流されてうやむやに…何だかそんな自分がすごく悔しかった昨年の年末。
「歌のために泣かない」が信条なのに、久々に他人が歌うのを見て嗚咽しながら帰宅、という情けない体験をしました。
今年は少し強情なくらい、歌と舞台と読書に時間を使いたいと思います。年末に、数年後に後悔したくないから。


2013年1月の舞台: 2作品
・日生劇場「シラノ」…マジ泣きした。素晴らしかった。ミュージカルじゃないバージョンも興味あり
・東京宝塚劇場・星組公演…十輝いりす氏のリーゼント姿にひと目惚れ。これまで全くノーマークだったのに自分でもビックリ


2013年1月の読書記録
読んだ本の数: 7冊
読んだページ数: 2,315ページ


朝霧 (創元推理文庫)朝霧(創元推理文庫)
思い立って新年最初の再読。初心に戻れる一冊。「山眠る」の終盤は、喋ってる本人が何を言いたいのか分からず、読んでいるほうもワケ分からないのに、いつ読んでも涙が出てしまう。このくだりと、あとは老教授の言葉を読み返したくて何度でも手に取ってしまう
読了日: 1月2日 著者: 北村 薫


隠し剣秋風抄 (文春文庫)隠し剣秋風抄(文春文庫)
年始の大掃除で邂逅し数年ぶりに再読。「武士の一分」も最高に良いけれど、他の作品も味わいがあってしみじみ良いなあ…見た目や日ごろの行いではなく、一瞬に、ひと太刀に全てを賭ける潔さ、必死さにこそ、人のカッコ良さがある。そこまで表現しての実写化・舞台化は難しいだろうけれど、誰かが挑戦するなら全力で応援したいな~と妄想
読了日: 1月10日 著者: 藤沢 周平


逆軍の旗 (文春文庫 (192‐11))逆軍の旗(文春文庫(192‐11))
東京にドカ雪が降った日に再読。こういうグズグズに終わる小説も書けてしまうところが藤沢周平の魅力だと思う。特に表題作、仮にも天下人になったのに空回りする光秀など、読んでいて手にじっとり汗がたまりそうな感じも含めてコント。「幻にあらず」も、歴史上の偉人とされる、しかもいい大人が、思わず弱音を吐いてしまうところが心底ジーンとくる。「あとがき」にもあるように、こだわりの題材で楽しみながら書いたのが分かる。読む側のバイオリズムによって受け止め方が圧倒的に違ってくるのも、ちょっと話を引きずる読後感も心地良い
読了日: 1月14日 著者: 藤沢 周平


蝉しぐれ (文春文庫)蝉しぐれ(文春文庫)
お正月恒例の再読。いつ読んでも心に沁みるフレーズに邂逅する本。でも今年は純粋に「罠」以降の展開にハラハラドキドキしながら読んでしまった。読むときのテンションによって伝わってくるものは違うけれど、やはり年初に心を整えてくれる本だと思う
読了日: 1月18日 著者: 藤沢 周平


植物図鑑 (幻冬舎文庫)植物図鑑(幻冬舎文庫)
タイトルから植物の話と推測でき、著者名からベタ甘であることは予測できたが、予想外に食べてばかりの話だった。きゅんきゅんした、料理は真似してみたくなった…と定型の感想しか出てこないのが口惜しいが、やはり終盤にかけての展開と結末は「読んで良かった」と思わせて流石である
読了日: 1月22日 著者: 有川 浩


ベルリンの壁―ドイツ分断の歴史ベルリンの壁―ドイツ分断の歴史
う~ん、この独語和訳は…大学生と大学の先生しか読まない論文仕様の日本語。テーマ別かつ時系列に「壁」史が簡潔にまとめられている。視点を人類の歴史・全世界へと広げると、「壁」はベルリン以前にも以降にも存在するし、世界中に存在する。その事実と、「壁」の歴史を清算することが本来的には不可能なこと、ドイツだけの問題たり得ないことを提示し、読者に示唆を与えている点で、崩壊から20年を経ての著作としての役割も果たしている本だと思う
読了日: 1月23日 著者: エトガー・ヴォルフルム


ギュンター・グラス 「渦中」の文学者 (集英社新書)ギュンター・グラス 「渦中」の文学者(集英社新書)
「渦中」にいるのは確信犯。とにかく何にでも首を突っ込み、物議を醸す髭のおじさん。それが文学者の使命であり、戦争の時代を生きた者の使命である。すぐに難しく考えてしまうところ、発言し表現するところが典型的なドイツの古老人という感じで引力をすごく感じるけど、やっぱりこの人の著作は分厚くて、そして難しいそうです。そうですか…
読了日: 1月30日 著者: 依岡 隆児


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